左目から見た世界

好きに生きるわ。

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母さんの手。
こうして見ると、すっかりガリガリなのに
私たちはどうして馬鹿みたいに信じられたんだろ。
母さんは絶対に大丈夫 って。

でも、私は本当に信じていたかな。
心の底では、結末を知っていた気がする。

母さんのそばにいる間はずっと
この手で散々甘やかしてもらった。
「撫でろ」と自分でヨシヨシを要求した(笑)
この手で母さんは私の頭を撫でてくれた。

温かい、いやむしろ
熱いくらいだ。

母さんは
私の欲しかったもの全部くれた。
私は母さんに
言いたいこと全部言って、あげたいもの全部あげた。

だからかな。
後悔だけは、全くない。

今はもう、肉体は土に返って
私を撫でてくれたこの手も骨になった。
でも
痩せ細った手のひらの感覚も、温度も、手を握る強さも
私は全部覚えてる。

私は、がんになる前の母さんの手のひらを知らない。
温度も知らない。

母さんと家族として暮らした記憶はほとんどないのに
がんになった母さんの笑顔や、声や、優しさとか
そういうのばっかり覚えてる。

母さんがこんなに子供のことを思ってくれているなんて知らなかった。
母さんがこんなに愛情深い人だなんて知らなかった。

母さんがこんなに愛情深い人だと教えてくれたのは、がんだった。

「母さん大好き。愛してるよ」

それを、生きている間に伝えられていなかったら
私はもう駄目だったと思う。

痛かっただろうに
苦しかっただろうに
私が言いたいこと言えるまで、母さんは待ってくれた。

ありがとう。

本当にありがとう。

これからは、今までと違う形で母さんとの付き合いが始まる。

終わりじゃないよ。
これからもよろしくね。



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