今日もどこかで生きている

生まれてきてよかったと思える人生を。

今日もSNSのどこかでお会いしましょう。

祭囃子

昼ごはん後は、風呂に入っていた。

夫が先に入り、私はその後に入る。
最後の風呂掃除も私がやるつもりだった。

風呂に入る直前、外から祭囃子の音が聞こえてきた。
この音には聞き覚えがあった。

先日、カツオを買ったとき
鮮魚コーナーで流れていた音楽だ。

その音は、京都の祇園祭の音によく似ているけれど、リズムが全然違う。
祇園祭はもっと、大人しい感じだったけれど
今聞こえてくる音は、賑やかだ。

今日、どこかで祭りがあるんだろうな。
そう思いながら、湯船の中でボーッとしていた。

しかし、そのうち遠ざかるだろうと思った祭囃子の音が、いつまで経っても遠ざからない。
すぐ聞こえる距離に留まっているようだ。

いてもたってもいられず、私は5分で風呂場を飛び出した。
最後の掃除も片付けもそっちのけで。
すぐそこで祭りをやっているかもしれない。
そう思うと我慢ができなかった。

さすがに服は着て、祭囃子の元へ駆けつけた。
そこで私は、これまで見たこともない御輿を目の当たりにした。
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凄い。
なんだこれは。

祭囃子の音源は、御輿の中に設置された太鼓や摺鉦(すりがね)を、中にいる人が叩いているものだった。

御輿には、龍や狛犬、車輪の近くには恵比須や鳳凰など、縁起のいいものを手当たり次第ぶち込んだように彫ってある。
というか、車輪のついた御輿なんて見たことがない。
これは本当に、御輿なのか?

とにかく、私の知っている、子供の頃に見ていた町内会手作りのものとは訳が違う。
これが大阪のお祭りなのか?と、一瞬息を飲んだ。

辺りを見回すだけでも、4台は御輿がいるようだ。
御輿ごとに、みな異なった法被やTシャツを着ている。
運動会の赤白のように、これから何かを競うのだろうか?と思ったが、そのような事態は起こらなかった。

御輿から少し離れた場所で、警備員のお爺さんが地面に腰をかけていた。

爺さんをナンパする。

爺さんは暇をもて余すように、お祭りについていろんなことを話してくれた。

今日はまだ屋台の出るようなお祭りではないこと。
私が「みんな何をしているのか?」と聞くと、
「これはだんじり祭と言って、御輿を皆で“押して動かす”んだ。」と爺さんは言う。

私が「御輿は担ぐものしか見たことがない」と言うと、爺さんは「だんじりは“地車”と書いてだんじりと読むんだ。大阪のだんじり祭は、御輿は担がず押して移動する。」と言う。

爺さんは、私が何も知らないことを知ると苦笑して、「今の若い子らは、年寄りと一緒に暮らすことがほとんどないからなぁ。わしらが子供の頃は、爺さん婆さんから話を聞くから、見たことがなくても当たり前のように知っていた。」と言う。

その言葉に、少しだけ陰を感じた。

爺さんも、自分が子供の頃に周りから色んなことを教えてもらったように
今度は自分が、子供らに色んなことを教えてやらねばと、思っていたのかもしれない と。

更に爺さんは言う。

「今の若い子らは、ぱそこん?ですぐに調べることができるから、あんたも天神祭について調べてみ。」と。

爺さんは 私をパソコンに丸投げした。(ナレーション風に)


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というわけで今、お菓子を食べながら天神祭について調べている。

日本三大祭りの一つかぁ。
楽しそうじゃないか。

爺さんは7月25日に開催されると言っていた。
私も今年の夏は、日本三大祭りに参加してみるか!

大阪の夏 楽しませてもらうぜ!



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