今日もどこかで生きている

生まれてきてよかったと思える人生を。

今日もSNSのどこかでお会いしましょう。

もう、愛してなどいらない。

新人が入ってきて

心が怯えてる。


誰に対しても

明るくて気さくで

社交的で話好きで

フレンドリーで礼儀正しい

中身も外見も可愛い新人。


これは皆に可愛がられるし

愛されるだろうな。


それはいいんだけど

彼女が可愛がられて愛されても

私のポジションは変わらないかな、無くならないかな。


私と仲良くしてくれていた人は

変わらず私と仲良くしてくれるかな。

私の居場所はまだあるかな。

どこにも居場所が

なくなったりしないかな……。





私、この恐怖覚えてる。

妹が生まれたときだ。


みんな私を可愛がってくれていたのに

急に可愛がってくれなくなった。


急にオネエチャンになって

イモウトを可愛がらなきゃいけなくなった。

しっかりしなきゃいけなくなった。

シタノコの面倒を見なきゃいけなくなった。



なんで

どうして急に

みんな私を見てくれなくなったの?


私のことが可愛くなくなったの?

イモウトがきたから?


みんなが私を見てくれなくなったのは

イモウトのせい?


イモウトがきたせいで

みんなイモウトのほうに行っちゃった。


イモウト…私からみんなを奪っていった。

嫌い

大嫌い。

イモウトなんて

どっか行っちゃえばいいのに。


いなくなっちゃえばいいのに。

いなくなっちゃえ。

どっかいっちゃえ。







私、まだ一歳。

年子の妹なんて

私からみんなを奪う憎い敵で

一番排除したい相手。



消えてほしかった。

消したかった。


だから妹の顔を焼いたんじゃね?




そこには純粋な殺意が

あったかもしれない。






思い出したんじゃなく

ずっと覚えていた。





『私の居場所を奪うものは

誰であっても許さない。

早く消さなきゃ

私の居場所が無くなる前に。』





生まれて一歳くらいしかなっていない私が負った

居場所が無くなるかもしれない恐怖とトラウマ。


大きな傷となって

心にずっと残ってた。



また3年後には弟が生まれ

家族が増えて

家族が増えたからこそ楽しいことが

いっぱいあったはずだけど

悲しいことに

覚えていないんだ。


子供の頃の思い出なんて

ろくなもんじゃない。

分かってもらえなくて苦しかったし

怒られてばかりで怖かったし

誤解されてばかりで悲しかったし

居場所がなくて寂しかった。

そのくせ

都合良く頼られるんだ

「お姉ちゃんだからしっかりしてるよね」

「下の子たちの面倒見てくれるよね」

って。



好きでオネエチャンになったんじゃねーよ

やってられっかバーカ。



って、思ってたけど言えなかった。

言えば見捨てられると思っていたから。




ああ

未だ囚われている、その頃の感覚に。



私にとって

新人 = 妹 で

私の立場を脅かす敵で

私の居場所を奪う憎い敵

ということになっている。

幼少期のトラウマと

思い込みや刷り込みが

今の私を作ってるんだ。



特に今は

一年前、新人に虐められて

見事にポジション奪われて

前職を追いやられた傷が

まだ癒えてない。


新人トラウマ。まだ怖い。



私は新人に

奪われるのが怖いんだ。

立場や、今まで仲良くしてくれていた人たちだけでなく

自分まで

新人に取られちゃう気がしてて。

新人が愛されキャラだとザワつくのは

自分まで取られちゃう気がするから怖いんだ。



『やだ、新人なんか見ないで!

私を一人ぼっちにしないで!』




って

心の声が聴こえる。



そっか、そりゃそうだよな

心細くなるに決まってる。

私には私しかいないのに

新人に嫉妬したりヤキモチ焼いたりしていたら

私まで新人に心を奪われる。

心だけは私のもので

心の中だけは私が居ていい場所なのに

私の居場所がなくなる。

そうなると私、

生きていけない。




一人で生きていけないのが分かっているから

皆に愛されようとした。

愛されるために生きているんじゃなく

生きるために愛されようとした。

なるべく多く、一人でも多く

大人たちの愛情や注目を

集めることによって

安心して生きていこうとしていた、そこに

妹が現れて

安泰をぶち壊された気持ちになった。




火傷まで負わせて

妹には申し訳ないと思ってる、けど

私、まだ一歳だよ。

物事の善し悪し、分別なんて

分かるはずない。


邪魔なものは邪魔、嫌なものは嫌


残酷なまでに純粋なのが

一歳児というもの。





でも今は?

私、もう38歳ですけど。

誰かに愛してもらって

守ってもらわなきゃ生きていけない

そんなか弱い存在かしら?




いや、そんな弱いなら離婚してねえ。





私、残念ながら

可愛くないし

か弱くないし

そう成長しなかった。

だってしょうがないじゃない

環境がそれを許してくれなかったんだもの。


生前母が私によく言ってた。


「本当、生意気で憎たらしくて可愛くない。」


これ、売り言葉に買い言葉だろうし

傷付いたけど

本当のことだ。



私、本当は分かってる。

誰かに愛してもらわなくても

生きていける図太さと

ふてぶてしさと

「世界が私を愛さないなら

私も世界を愛さない」

と言える憎たらしさがあることを。




ああ、私

もういいや

もういらない。

居場所なんかいらない。

世界のどこかになんか

私の居場所

置いてやらない!!



くれてやる

私のポジション

ほしいならくれてやる。

遠慮は要らん

だって私は

嫉妬してる場合じゃない。

自分のことで

手一杯

忙しいんだ!

嫉妬で人生浪費しても余裕なほど

残りの人生、そんなに残ってないんだ!!


新人なんかどうでもいい。

排除する時間も

可愛がる時間も惜しい。


自分以外のことなんて

どーーーでもいいーーーぞぉーーーー!!



(⁠┛⁠✧⁠Д⁠✧⁠)⁠)⁠┛⁠彡⁠┻⁠━⁠┻





(どうでもいいって

言い切っちゃったw)





しかしそうは言っても

すぐには興味、関心は無くならないだろうな。

こればっかりは

時間が経って

落ち着くべきところに落ち着いて

時間が解決してくれるのを待つほかない。



しかし

今の職場に勤めだして

そろそろ満5ヶ月になる今になってようやく

私に冷たかったり

嫌いですと言わんばかりの、ある先輩の態度や雰囲気が

分かったような気がする。



私も5ヶ月前は

先輩の立場を脅かす敵だったかもしれない。

異分子には違いなく

受け入れるにも時間がかかり

5ヶ月経ってようやく

先輩の中で私の落とし所が見つかり

落ち着いてきたのかもしれない。



そう思うと

異分子な私を

今は「放っとく」という形で受け入れてくれてることや

(受け入れてくれてるよね?)

ぶっきらぼうで冷たいながらも、聞いたら何だかんだ

答えてくれるとこなんか

ありがたいし愛おしいよね。




今の新人、タイプ的には苦手なんだけど

何だかんだ5ヶ月後には

落とし所が見つかって

関係性も、落ち着くべきところに

落ち着いているといいな。