時計の文字盤の上を、太陽と月が巡る。
太陽が真上に昇るとき、月は真下に夜を待つ。
月が真上に昇るとき、太陽は真下に朝を待つ。
時計盤の中心で、人々は朝と夜を繰り返す。
朝は太陽の下で鉄を打ち、炭鉱を掘り
夜は月の下で薪をくべ、唄を聴く。
同じ時刻に鳴り響く旋律は、天空の支配者の入れ替わりを指し示す。
太陽は目覚めを、月は安らぎを司る。
時計の文字盤の上を、太陽と月が巡る。
両者が決して同じ舞台に昇ることはない。
同じ軌道を繰り返す、太陽と月。
生業を繰り返す、朝と夜。
太陽と月の物語。
こんなイメージのからくり時計、ないかな。