母さんの遺骨を墓に入れようと弟が言ってきたので、納骨をしにお墓に行った。
そこで初めてお母さんの骨を見た。
頭蓋骨を触った。
皮膚の上からでも頭蓋骨の形が分かるほどお母さんは痩せていた。
母さんが生きているとき、私は何度も頭を撫でた。
髪があるかないかだけで、触った感じにあまり違和感はなかったと思う。
墓石をどかし、初めて墓の中を見る。
複数の骨壺が納められているのを見て、初めて「ここに人がいる」というのを感じた。
ここには爺さんがいる。
母さんより先に、20年前からここにいる。
婆さんより先に娘がきて、爺さんもびっくりしてるかも?なんて。
自分の夫と、自分の娘を墓に納めた婆さんは
今どんな気持ちで手を合わせているのだろう?
私は、婆さんの気持ちが分かったところで
婆さんの味方になってやることはできないけれど。
母さんの遺骨は墓に納めたけれど
私は分骨や遺髪、遺品もたっぷり先に分けてもらった。
だから墓参りしなきゃとかのこだわりはないし、会おうと思えばいつでも会える。
でも、広島に遊びに来たその時は
白い花いっぱい集めて、ここに飾ってあげようと思う。
棺いっぱいに入れられた白い花
その中で笑っている母さんが、とても綺麗だったから。
納骨後は、弟たちと分かれて、一人行動。
そろそろ自分一人の時間も必要だなぁと思う。